依頼する側からすると、外壁塗装についてわからないことが多いですよね。
もろもろにかかる費用、適正価格。作業員をずっと見ておくことはできませんし、作業を見ていても、知識がなければ正しく作業をしているかどうかもわかりません。
また、塗装が完了してすぐは、表面上、外壁が綺麗に見えます。
内部の劣化、ヒビなどは時間が経ってからあらわれるものなので、数か月後に「問題があった」と気づくことが多いです。
そのため、外壁塗装は「業者選び」が肝心となっています。
良い業者に当たれば、長く機能性をもつ、しっかりとした塗装をおこなってくれるでしょう。
しかし、最近、外壁塗装をおこなう業者のなかに、悪徳業者もいます。
依頼する側がわからないことが多いために、詐欺をしやすいからです。
この記事では、あなたが正しく業者選びができるように、
正しい業者とはどういったところか、外壁塗装を依頼する最適なタイミングについて解説していきます。
正しい業者とは?
大手工務店
大手工務店は実績が豊富であり、確かに信頼できそうですね。
ただ、料金が高いというデメリットがあります。
料金が高いのは、なぜだと思いますか?
「ブランド料」ではありません。それだけ「信頼できる」ということでもありません。
大手工務店から下請け・孫請け業者への、取次費用によって料金が高くなっています。
大手工務店のなかで処理できないから…ではなく、外壁塗装を「簡単な仕事」だと軽視しているため、業者に取り次ぎます。
工務店には大工出身の経営者が多く、大工からすると外壁塗装は簡単な仕事だと下に見てしまうようです。
しかし、こちらにとっては軽視されるものではないはずです。
このようなための取次費用に、お金を払いたくはありませんね。
また、料金の高さは、「人件費」にもよります。
大手工務店は、営業、事務…と社員が多くいますよね。
人件費が高くつくからこそ、ノルマを課せられ、無茶なセールストークをする営業もいます。
「即決したら値引きします!」「足場代、無料にします!」
大手工務店の営業から言われると、信頼もあって、得だと感じてしまいやすいです。
しかし、そのしわ寄せは現場にきます。
結果、大手工務店の営業と現場の施主さんとのあいだで意思疎通ができず、希望通りのものができなかったり、ミスが発生したりとトラブルになってしまうことがあります。
そのため、大手だから信頼できるとはいえません。
外壁塗装は決して軽視できるものではありませんし、あなたにとっても、とても高い買い物だと思います。
だからこそ、大手だから信頼できると即決せず、ほかの業者と比較して、よく検討しましょう。
問販売・ネットで依頼
外壁塗装はなかなかの高額ですので、安い!と思ったら、依頼したくなりますね。
訪問販売の方も、うまいこと言います。
「キャンペーン中だから、安くします!」などと言って、なぜ安いのだろうか?という、こちらの疑いをなくそうとしてきます。
疑いがなくなると、利益だけがあるように見えてしまいますね。
しかし、塗料など裏でいくらぐらいの費用がかかっているかわからないことを利用して、最初は安い価格で引き寄せつつ、オプションをいれて、高額にするケースもあります。
または、施工をいい加減におこなったり、塗料を薄くしたりするなどして、見積もりよりも安く施工できるようにする業者もいます。
雑におこなった施工は、すぐにはわかりません。
発覚するのは1~2年後であったりするため、とくに外壁塗装は手抜きをしやすいといわれています。
あまりにも安いこともそうですが、こちらがメリットと思うことばかり言ってくる訪問販売の営業にもご注意ください。
実際は現場のことを知らず、ただ契約ほしさにオーバートークをしている可能性が高いです。
このような営業と契約してしまうと、お願いしたものと違っていたり、現場が安く済ませようと手抜き工事をおこなう確率がものすごく高くなります。
訪問販売やネットなどは安さが目立ちますが、「安物買いの銭失い」の可能性が非常に高いため、おすすめしません。
地元の工務店
大手工務店が下請け業者、孫請け業者として、地元の工務店を選ぶことが多いため、現場での経験が豊富だといえます。
地元の工務店に直接依頼すれば、取次費用がかからないので、断然、安いです。
さらに、社長自身が営業をおこなっていることが多く、ノルマなどがないため、押し売りのようなセールストークをしません。
本当に、お客様のためになるよう、お客様の希望に合った提案をしてくれるでしょう。
現場との意思疎通もまた、直接やりとりができるため、希望を伝えやすく、円満に進みやすいというメリットがあります。
アフターケアもしっかりしているところが多いです。外壁塗装はあとに問題が出てくることが多いので、アフターケアは重要です。
地元の工務店が強いところは、その地域に合った外壁塗装をおこなうことができることです。
例えば、雨がよく降るところ、日が当たりやすいところ、地域をよく知っていることからこそ、最適な塗料を選ぶことができ、施工してくれます。
また、地域に根付いた営業をしていますので、万が一おかしな施工や営業をしてしまうと、すぐに評判が落ちてしまうために、健全な営業としっかりとした施工をしなくてはなりません。
ただ安いわけではなく、現場での経験がしっかりある。現場との意思疎通がしやすく、サポートもしっかりしてくれる。
地域のことをよく知っている地元の工務店に依頼するほうが安心ですので、強くおすすめします。
また、施工実績のある会社というのも重要なポイントになりますので、施工実績もしっかりと確認致しましょう。
外壁塗装を依頼する最適なタイミングとは?
よく訪問販売で契約させられてしまう理由のひとつに、「すぐ施工しないと、危険ですよ!」と営業に言われたから、ということがあります。
外壁が汚くなっていたり、年数が経っていたりして気になっていたときに言われると、本当にそうなのかもしれないと信じてしまうのでしょう。
ただ、外壁塗装は、すぐに劣化する、すぐに危険な状態になるということはありません。
このような販売トークに騙されないよう、正しいタイミングを知っておきましょう。
外壁の寿命
短くて3、4年、長くて10年以上といわれています。
塗料によってこの年数は変わります。例えば、アクリル系塗料ですと、4~7年。遮熱系や無機系塗料ですと、耐久度が高く、15~20年ほどといわれています。
外壁塗装を依頼するとき、外観が綺麗か汚いかで判断されることがあります。
年数が経つと外壁が汚れてはきますが、外壁塗装をする最適なタイミングとはいえません。
汚れていたとしても、10年以上寿命がある塗料を使っており、しっかり外壁塗装としての機能を果たしていることもあります。
外壁塗装を依頼するのではなく、信頼できる業者にまず相談しましょう。
チョーキング現象
チョーキング現象は、最もわかりやすいメンテナンスのサインです。
外壁のどこかを擦ってみてください。白い粉が手についた場合は、外壁の塗装が劣化しています。
この白い粉は、雨や紫外線によって、塗料が劣化し、粉状になったものです。
外壁塗装は外観を綺麗にすることだけではなく、木造であったり、壁の中の素材を、水分から守るという機能があります。
外壁塗装がしっかりしていないと、徐々に水分がなかにはいりこみ、家自体が傷んでしまいます。
チョーキング現象が確認できた場合は、なるべく早く外壁塗装を依頼しましょう。
雨漏りしていたとき
雨漏りしていたら、外壁塗装が十分じゃないのかもしれないと思って、外壁塗装の業者に依頼する方がいます。
確かに、外壁塗装も雨から家を守るために防水加工をしますが、雨漏りの理由の大半は屋根やベランダであったり、建材の接合部や継ぎ目からの侵入であったりします。
雨漏りの原因は本当に外壁であるか、雨漏りしたところを探ってみましょう。
もし、外壁が原因だとわかったときは、しっかりしている業者だと外壁に水をかけるなどして散水調査をおこなってくれます。
訪問販売のなかには、雨漏りを直すといって、調査をおこなわず、防水加工だけおこなうところもあります。
これでは根本的な解決はできず、無意味となってしまいます。雨漏りを外壁塗装で直してもらう際は、とくに気を付けて業者を選びましょう。
まとめ
外壁塗装を依頼するタイミングは専門的な知識がないとわかりにくいものです。
そこへ、訪問販売の営業は、「今すぐ施工しないと危険だ」などと、契約をしなければいけない状況をつくってきます。
安いからといってお願いしてみたら、オプションがついて高くなっていたり、施工そのものが悪く、また外壁塗装を依頼しなければいけなくなったりと、「安物買いの銭失い」になる可能性が高いです。
本当にあなたが損をしてしまうおそれがあるので、やめておきましょう。
チョーキング現象を確認したり、最適なタイミングだと思って依頼するときは、地元の工務店をおすすめします。
大手工務店も信頼できるところはありますが、外壁塗装を軽視し、地元の工務店や塗装屋に丸投げしているようなところがほとんどです。
その取次費用、くわえて人件費などにお金を払うのは、とてももったいないと思いませんか?
それなら、直接、地元の工務店などへ行き、依頼したほうが安いです。
現場とのやりとりも直接できるので、希望が伝わりやすく、きっと満足できる結果になるでしょう。
外壁塗装はこちらがわからないことが多いので、直接やりとりができることはとても重要です。
価格・質ともに納得できるものがほしいなら、私は地元の工務店を強くおすすめしますよ。